詩・その他


by superkavi

『サイレント・ヴォイス』


言葉を線路に置き去りにした
電車に踏まれてさようなら
踏まれたものも踏んだものも
誰も気づきやしないけど
俺は言葉を失った


便器に向かって言葉を出した
それた言葉が寂しく零れた
だって男の子だもん
不潔と罵られたって
そんな日もある


いたたまれずに酒を飲む
飲みたいものは違うのに
ガソリン投下、罵詈雑言
燃えるなら君にだけ
と思うのに


むかし埋めた言葉探して
そこかしこを掘り返す
穴に嵌るだけで何もない
そう、なにもない
なにもないんだ


言葉がなけりゃ戦争は、もっと少なかったろう
形なきものに縛られて
売り言葉に買い言葉、同じ人が殺し合う
命がその対価というほどには
言葉に価値なんてありゃしないのに


逸る呼吸と高鳴る鼓動
それだけあれば君に伝わる
言葉なんていらない
幾千万の言葉をついでも
一言で潰されてしまう言葉より


置き言葉をしても脱線はしない
言葉がそれたってトイレは汚れない
言葉を燃やし尽くすなら酒でないほうがいい
思い出なんて忘れてりゃいい
言葉に縛られるのならいっそ
俺は君に縛られたい


証にすれば罵られ
言葉にすれば責められて
君を見失うよりも
届いて欲しい
サイレント・ヴォイス
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by superkavi | 2007-07-16 01:54 |